「君たちはどう生きるか」モンスターな宮崎駿監督とスライムな自分
5月9日放送のNHK「プロフェッショナル特別編 宮崎駿と青さぎと…「君たちはどう生きるか」への道」の録画を見た。
最初の1時間を録り損ねて、後半1時間ちょっとしか見られなかった。
前半を見たかった、ものすごく見たかった~!!…と悔やまれるほど、内容の濃いドキュメンタリーだった。
この映画は宮崎駿監督の自伝といえるとか、映画を作るために「頭の蓋」を限界まで開けたとか、絵を描くには想像ではなく、やはり実物をちゃんと見て描くべきとか、趣味の絵描きの端くれとしても、勉強になることがたくさんあった。
しかしこの番組を見て一番驚いたのは、宮崎駿監督のタフさ。
メンタル的にも、フィジカル的にも。
製作期間は7年。
それだけ長い時間、頭の蓋を開けっ放しにして1つの作品に向き合い続ける胆力たるや!
「終わらないんじゃないか」「壊れてしまうんじゃないか」という不安に襲われながら、着実に進めて完成にこぎ着ける。
70代後半~80代といえば体力も気力も落ちてくる頃のはず。
病気にかかる可能性だってある。
実際、製作期間中に亡くなったスタッフもいたようだし、昔の恩人という方が訪ねて来た際、膀胱がんにかかっちゃってね…なんて話をしていた。
人生の終点をリアルに感じ出す年齢で、なお創作に意欲を燃やす。
しかも長期間。
…逆にそういう年だからこそ、言っておきたいことがあるのかもしれないけど。
体力的・精神的にモンスター級の強さを持っているという点も含めて、選ばれし天才なんだな。
更年期だ~だるい~眠い~何にもやりたくな~い、とグダグダになっていた自分を、ちょこっとだけ反省。
宮崎駿監督に比べたら、私の強さはドラクエのスライムかスーパーマリオのクリボーくらいかな。
倍近い年齢の大先輩の頑張り、スライムなりにできる範囲で見習わせて頂きます。
ちなみに私はアオサギがお気に入り。
声を担当された菅田将暉さんがとっても上手。
最初、彼だと分からなかった。
番組でも「今のいいね~声がもつか分からないけど(頑張ってしゃがれ声を出していたから)」と監督に褒められていた。
何でも器用にこなす人だ、すごい。
膀胱がんの話をしていた方が帰る時の、監督との会話。
「すぐにはいなくならないから」
「頑張って生きてくださいよ」
きっと番組を見た人みんなが、監督にも同じことを思ったんじゃないかな。
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